大阪厚生年金会館と愛知厚生年金会館

これらの会場の今後について書かれた記事を見付けたのでリンクを貼り付け内容を書いておきます。


大阪厚生年金会館、08年9月に営業停止 売却の予定


約40年にわたってコンサートやミュージカルなどが開催されてきた大阪厚生年金会館大阪市西区)が、全国の年金福祉施設の整理合理化計画に伴い、来年9月に営業を停止する。市民らが存続を求めていたが、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構」が先月末、同会館に08年10月以降の予約を受け付けないよう通知した。一般競争入札を経て売却される予定。売却後は閉鎖される可能性がある。

 同会館は68年にオープン。ホテルや結婚式場のほか、2400席の大ホールと1100席の芸術ホールがあり、利用者は毎年100万人に上っていた。同会館のほかに大阪府内で2千席を超える音楽ホールがあるのは、建て替えのために08年秋に一時閉鎖するフェスティバルホール(同市北区)だけだった。

 社会保険庁が05年に整理合理化計画を示して以降、地元住民らが同会館の存続を求める約15万人分の署名を大阪市に提出するなど、閉館に反対する動きが広がっていた。小泉好司支配人は「大阪の文化の発信地がなくなるのはさみしい」と話している。



愛知厚生年金会館、来年9月営業停止 「存続願う会」―署名17万人


国の年金福祉施設売却計画に伴い、廃館の危機にある愛知厚生年金会館名古屋市千種区池下町)が、二〇〇八年九月末をめどに営業を停止する方針と分かった。同会館ホールは年間三十万人を超す入場者があり、地域文化にも貢献してきた。名古屋市などは「取得は難しい」としており、市民団体などは存続を求めて活動を続けている。

 売却を担当する年金・健康保険福祉施設整理機構が、〇八年九月末での運営委託解除を計画したため、会館側は同十月以降の使用予約受け付けを見合わせた。国の計画によると、整理機構は一〇年九月末までに全国の同様の施設を売却する予定で、期限までは約三年。

 今回のように規模の大きな施設は「売り込みや売却手続きなど、営業停止後に要する時間を考えると、整理のテンポを急がねばならない状況。残り二年はぎりぎり」(土方功同機構企画部長)という。

 愛知厚生年金会館のホールは年80%前後の稼働率で、〇六年度は利用三百十六件、入場者は約三十八万人。同規模のホールを持つ愛知県勤労会館(同市昭和区)も一〇年三月末での廃止が決まっており、コンサートや演劇はもちろん、学校単位の公演や発表会も開催の場が少なくなる。

 このため、音楽関係者らが〇六年一月に「存続を願う会」(現在七十八団体参加)を設立。存続を求める署名は十七万三千人分に達し、厚生労働省や愛知県、名古屋市へ要望。同市議会は存続意見書を決議し、国に要望している。

 「願う会」事務局代表のサンデーフォークプロモーション取締役桑原宏司さん(56)は「営業停止が売却・廃館に直結するとは思わないが、厳しい状況に違いはない。名古屋唯一の中規模ホールとなるので、ホール機能だけは存続するよう受け皿を求め、活動していく」と話している。