通信障害の原因・・・

NTT東 14都道県ネット障害 最大規模285万件 

 NTT東日本管内の14都道県にまたがる広い地域で15日夜、同社が提供する光ファイバーやADSL(非対称デジタル加入者線)の通信サービスに障害が発生した。一時、約285万件の契約で、インターネット接続やIP電話「ひかり電話」が利用できなくなったが、同日深夜から16日未明にかけて徐々に復旧した。ひかり電話による110番、119番などの緊急電話も不通となった。

 NTT東日本によると、障害が起きたのは午後6時44分ごろ。影響は東京23区以外の都内と北海道、東北6県、茨城、栃木、群馬、新潟、長野、山梨の各県に及び、光ファイバーの「Bフレッツ」約119万件、ADSL150万件、ISDN(総合デジタル通信網)16万件が接続できなくなった。Bフレッツ利用者のうち59万件が加入していたひかり電話もつながらなくなった。


 同社が調査を進めたところ、障害の原因は不明だが、ルーターと呼ばれる伝送装置を再立ち上げすることで機能が回復することが判明。16日未明までに北海道の一部を除き復旧した。


 障害の規模は、NTT東日本で昨年9月に起こったひかり電話障害の約80万件を上回り、ネット接続障害では過去最大規模とみられる。


 NTTによると、銅線の専用線を用いた旧来の固定電話網は、障害が発生しても故障した部位を特定しやすかった。しかし、データをパケットと呼ばれる小さな単位に分けて伝送するインターネット通信技術(IP)の通信網では、原因の特定が困難になったという。昨年9月のひかり電話の障害では、復旧に6日間を要しており、IP通信網への信頼性はさらに大きく揺らいでいる。